槍の穂先へ
- namara-trip2016
- 2020年9月23日
- 読了時間: 5分

2020年8月8日〜10日
少し前ですが、梅雨明けした頃合いを見計らって北アルプスの槍ヶ岳を目指し、久しぶりのテント泊登山を満喫してきたので記録に残したいと思います。
DAY 1

標高1500mの上高地でバスを降りると、梅雨明けの首都圏とは異なる涼しげな空気を肌で感じた。上高地に来るのは焼岳に登山して以来で実に6年ぶりになる。
新型コロナウイルスの影響もあるから、夏休みとはいえ上高地は閑散としているかと思いきや、観光客やキャンプで予想よりも賑わいを見せていた。

上高地から槍ヶ岳へ向けて歩き出すのはこれが初めてになるが、しばらく林道歩きになり、マウンテンバイクでササっと走りたいという欲求を捨てて、いかに無心に前に進むかが重要だった。
明神館を通り過ぎて到着した氷壁の宿「徳沢園」は、井上靖の小説「氷壁」の舞台として有名で、軽井沢の別荘のような佇まい。ベッドルームがお洒落カプセルホテルみたいで巷で話題になっているとか。

上高地から約10kmの距離を歩くこと約2時間強、今日から2日間ベースを張る横尾に到着した。携帯の電波もあり、WI-FIも完備してあることに驚きながらも、明日向かう槍ヶ岳の天気が雨模様であることを知りつつ、翌日に備えてテントのジッパーを閉めた。
DAY 2

深夜に強風と雨が薄膜のテントを襲いなかなか寝付けなかったが、次第に外が明るくなりテントの外に顔を出すと、濃い雲か横尾上空を覆っていた。次第に雨が降り出し、槍ヶ岳の予定を変えざるをえなかった。

少し停滞している間に9時過ぎには雨も止み、行動できるようになったので、予定を変更して涸沢を目的地に設定して出発することにした。本谷橋までは走れる区間も多く、平日なら人も少ないだろうから走りを楽しめそうだ。

本谷橋を過ぎてから標高を上げていき、肌寒さを感じ始めるとそこが涸沢と呼ばれる場所だった。標高2,300mの涸沢の空気は冷たく、吹き付ける風が汗をかいた身体を冷やした。体を温めるために食堂でラーメンとおでんをそれぞれいただき、冷えた身体に熱エネルギーを蓄え、次来るときは晴天の涸沢を期待して横尾へ戻った。

走れるところは走って下山できるトレイルランニングのスタイル。北アルプスは路面が少し固めで岩場やガレ場が多いので、シューズの選定も少しプロテクションが高いものをチョイスできると良いかもしれない。

横尾へ戻ると救急車両が来ていた。ここまで車両が入ってこれるようだ。

ゆっくり休憩した後は設営したテント前で夕食の準備を始める。荷物を軽くすることも大事だけれど、山で寝泊まりするときの食事は楽しみの一つでもあるので、削りすぎないことが大事なんだと久しぶりに感じた。
DAY 3

最終日は槍ヶ岳を目標に日の出とともに行動を開始。ババ平から見上げる槍ヶ岳はまだ雲の中。
予報では晴れるはず...

ババ平から少しずつ高度を上げていき、横尾から殺生ヒュッテまで一気に約1,000mの標高差を詰めることになる。これだけの標高差をテンポ良く登ったせいか、標高2,500mあたりで頭の奥の方に違和感を感じ始めた。

殺生ヒュッテに到着したときには違和感が確たるものになり、高山病であることを確信した。前日の昼に時間があるからとビールを飲み過ぎたせいか、軽量化のために寝袋と銀マットをケチったせいで寝れなかったせいか、とにかく頭が痛い。
同行のTさんに自分はここで待っていることを伝えるも、逸れたら困るということで槍ヶ岳山荘までとりあえず行くことになった。ここでコースタイムの短い稜線コースを選択したが、風も強く安全を確保しながら歩くことになった。

9:30頃
槍ヶ岳山荘へ到着すると、槍の穂先が少しずつその輪郭を見せはじめた。
自分はここで、待機することを選択し、槍の穂先を目指すTさんを見送った。

槍の穂先から帰ってきたTさんは、槍ヶ岳を征した気持ちが出ていたのか、どこか満足げな顔だった気がする。待っている間、自分は山荘で500円のカップラーメンを食べてエネルギーと水分を補充したおかげか少し頭痛が和らいだ。槍ヶ岳山荘の診療所の先生曰く、高山病は水分不足も原因らしい。

槍ヶ岳をあとに、北アルプスをスカイランニングのごとく下り降りていく。
岩も多く素直にスピードは出せないけど、アルパインエリアで気持ち良くジョギングができる開放感は素晴らしい。

冬になれば槍沢は雪に埋まって、春になれば滑走できることを妄想しながら帰路を急ぐ。

汗を大量にかいたこともあり、2日ぶりに天然の槍沢の水へドボン。
冷たすぎて5秒と入っていられなかった。入水の際は安全を確認して流されないようにしよう。

テントを撤収して3日間お世話になった横尾を後に上高地へ向かう10kmの道のりを再び無心で歩き出し、終電のバスまでには間に合った。この休みの期間に上高地にクマが発生し、キャンプ客にケガ人が発生した関係で、キャンプ場が閉鎖されていた。クマもエサがなくて困っているのかな。
槍の穂先へ向かって
久しぶりの登山、久しぶりのテント泊。
最近は軽装なスタイルに慣れていたせいもあり、重たいザックが肩にのしかかる感じが懐かしくもあり嬉しかった。そして、テントを張って、トレイルランニングを絡めたテントレランスタイル(自分が勝手に命名)で山奥の景色をより見ることができるようになった。今後も取り入れていきたいところだけれども、そのためにも自粛生活で弱った身体をもっと鍛えよう。。。




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